水中ストリートビューがダイビングに与える悪影響

先日、Googleマップの水中ストリートビューに初めて日本の海が追加されました。

追加されたのは沖縄県内のダイビングポイント8ヶ所。

 

詳細は弊社が運営する『だいがくーダイバーズ学園』内、以下の記事にまとめてあります。

【全8ヶ所掲載】水中ストリートビューが遂に日本進出!

 

このニュースを聞いた瞬間に

『めっちゃ良いじゃん!!』

と思い、実際に見てみた第一印象も

『めっちゃ良いじゃん!!もっと色んな場所が増えれば…』

と思いました。

 

 

先述の記事の反応もここ最近で最も良いものとなりました。

facebookでリーチ・エンゲージメント共に普段の7〜10倍、Twitterでもインプレッション・エンゲージメント共に普段の3〜5倍でした。

 

さて、改めて一旦深呼吸してからもう一度見てみます。

 

 

どれも一緒に見える!!!!

 

いや、さすがに与那国島の海底地形(遺跡)と恩納村の山田ポイントじゃだいぶ違いますが、竹富島のシャークホームとミルキーウェイなんかは、自分の目から見ても、ほぼほぼ同じに見えます。

左:ミルキーウェイ
右:シャークホーム

ということは、ノンダイバーやライトダイバーの方々から見ると、与那国島以外はほとんど同じに見えるのでは…

伊豆のダイビングスポットなんかを実装した日には、それこそ全部同じに見えるんだと思います。

 

ということは…

 

水中ストリートビューのせいで

ダイビング=どこで潜ってもほぼ同じ

なんて風に見えてしまうかもしれないわけです。

 

違いますよね!?

 

断じて違うと思っています。

 

ダイビングスポットごとどころか、同じスポットでもポイントによって全然違います。

また、同じポイントでも時間帯によって、季節によって全く見せる顔が変わります。

さらにさらに、同じポイント、同じ日、同じ場所でも、ガイドによって見え方は全く変わります。

 

そこが、ダイビングの一番面白いところ!!

 

その面白さを多くのダイバーが楽しめる様な世界になったら、日本のガイド依存型ダイビングが、世界のダイビングを牽引することだってあり得ると思っています。

 

ただ、その微妙な違いって、伝えるのがなかなか難しい。

だからこそ、ダイバーは口々に

『1回潜ればわかるから!!』

と言うのですが…

 

自分の潜る海、自分の潜り方、それを発信する手段として、現状では水中写真が唯一の方法として選択されていると思います。

 

その弊害として

写真が上手なガイド=良いガイド

写真がヘタなガイド=悪いガイド

の様な風潮もあると考えています。

 

確かに、良い写真を撮ることが出来る人は、常に写真の構図などを意識しているので、生物や景色ごとに、最適な角度を知っていると思います。

 

でも、それはあくまでひとつの個性。

多少角度が悪くたって、素晴らしいガイドをする方はたくさんいるのでは無いでしょうか。

 

写真は撮れなくても、特定の生物カテゴリー対しては膨大な知識を持っている方

知識は無くても、見つけることに関してはマサイ族かと思うような目を持つ方

他にも様々なガイドスタイルがあると思います。

 

その多種多様なガイドスタイルそれぞれを、ダイバーが自身の好みで選ぶためには、情報が必要です。

 

そう考えると、写真以外で発信するためにはやはり文章。

ダイビングガイドにとって、実は文章力ってすごく大事なのではないかと思う今日この頃です。

 

そして、各自が自身のブログで発信をしても、なかなか多くの人には届きづらいので、ダイビングガイドが束になって発信できるプラットフォームを作れたらなーなんて思います…

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