ダイビング×POSの実現性

今や都市部に住む人であれば1日最低1回は使うであろうコンビニ。

もちろん都市部で無くても、かもしれませんね。

 

そんなコンビニのレジには性別×年代を表すボタンがあることをご存知でしょうか。

 

これは、購入商品と姓・年代を紐づけることで、それぞれの区分ごとの嗜好性などを解き明かそうという工夫の産物です。

 

シンプルに言うと

同じガムでも男性には●●という商品が好まれ、女性には▲▲という商品が好まれる

うちのお店は他店に比べて青年女性が多い

などといった分析を行おうというわけです。

 

とは言う物の、実際にはアルバイトの子が適当に、一番押しやすい場所のボタンを押してしまって、信憑性の乏しいデータになっていることもあるそうですが…笑

 

マーケティング業界では、この販売時のデータのことをPOSと呼びます。

point of salesの略です。

 

昔から(いつから?笑)

購入意向や商品評価のアンケートデータはあくまで想像の産物なので嘘をつく

一方、POSは行動が伴ったデータなので嘘をつかない

なんて言われます。

 

そもそも電卓だけあればお釣りの計算なんかできるのに、ありとあらゆる店舗で仰々しいレジが入っている理由はこのPOSデータの収集にあります。

 

元々、姓・年代が紐づかない単純なPOSデータからも

どの商品とどの商品がよく一緒に購入される

最近の売れ筋はこれ

といった分析結果を得ることが出来ます。

 

POSデータから思わぬ買い合わせが見つかった例としては

おむつとビール

の例があまりにも有名です。

 

明確な理由まで解明することは出来ませんが

きっとかさばるおむつの買い出しは週末のお父さんの仕事で、そのお父さんは自分にもきっちりビールを買って帰っている

なんて言われています。

20年以上前のアメリカの例ですが。

 

このPOSデータから一歩踏み込んだのが、コンビニが昔から導入している姓・年代つきPOSデータです。

 

 

話は変わってTSUTAYA。

今や国民の3人に1人が持っているといわれるポイントカードですが、なぜあんなに多種多様な業種に加盟店を増やしているのでしょうか。

なぜ加盟店は、ポイント還元という支出(実際にはポイント換金時の手数料もあるはず)を伴ってでもTカードに加盟するのでしょうか。

再訪促進のため?

 

それも多少あると思いますが、恐らく狙いはこちらもPOSデータです。

それも、姓・年代つきPOSからさらに一歩踏み込んだID-POSデータのため。

 

買い物の際にTカードを読み込むことで、個人が特定されます。

とはいってもここで個人情報は重要でなく、その人の他の情報、性別、年齢、居住エリア、過去の買い物履歴、などのデータが、全てPOSと紐づくわけです。

 

彼らは、全て個人に紐づいた膨大な量のデータから氏名、メールアドレス、電話番号、詳細な住所等の個人情報は取り除いた上で、そのデータを分析します。

 

すると、これまでのPOSでは見えてこなかった傾向が出現することもあるわけです。

アサヒスーパードライをよく買う人はキリンラガーを買う人よりJAZZを好む

洋画が好きな人は邦画が好きな人に比べ、想像に反し、ワインより日本酒を好む

など…(どちらも架空のもので、実際にはもっと複雑かと。)

 

ここから話を一気に、無理やり、ダイビングに持って行きます。

 

ライセンス取得人数

これはCカード協議会が発表しています。

経年の傾向ぐらいはつかめます。

 

じゃあ年代ごとは?

 

どこにもデータはありません。

もちろん指導団体のデータベースをゴニョゴニョすれば導き出せますが。

 

アドバンス取得人数。

こちらもライセンス取得人数同様ですね。

 

では、1年以内のアドバンスステップアップ率は?

 

指導団体のデータベースをゴニョゴニョ…しても出てこないかも…

出てくることを祈りたいですが。

 

では平均ファンダイビング回数は?スパンは?場所は?

 

指導団体はファンダイビングにほとんど関与していないので、明確なデータは存在しないことでしょう。

 

このダイビングのPOSとも言えるデータ、これを明らかにしてみたいなと常々思っています。

目からウロコのデータは無いかもしれません。

でも、数字で出るだけで、周りに比べて高い、低いといった議論や、明確な目標を持つことが出来ます。

 

例えばライセンス取得からアドバンスまで、ステップアップに要する期間は平均で半年、だとしましょう。

であれば、ライセンス取得から半年の人に絞ってアプローチを行うことが出来ます。

逆に、ライセンス取得から3年以上経ってしまっている人に無駄なアプローチをしなくても良くなるでしょう。

 

例えば伊豆でのファンダイビングの頻度が平均1.5回/年だとすれば、これを2.0回に持って行くだけで随分現場が活性化します。

 

ダイビングの場合、通常のPOSデータでは何も見えてこないと考えています。

商品数、購入回数、共に圧倒的に少ないので…

 

ID-POSに近いことが必要だと思いますが、既存のレジシステムでは不可能ですね。

ただ手間が増えるだけ…

 

例えばCカードとPOSが紐づく。

これだけで良いのですが、指導団体が複数あることから実現性は低いかもしれません。

 

決済時のデータ収集にこだわらず、圧倒的に便利なログシステムを開発するというのもありかもしれませんね。

ダイビングの場合、ログ≒POSなので。

 

既にチェーン店では導入されている話かもしれませんが、もっと広く実現すれば、ダイビング業界も盛り上がるのかな、なんて思います。

 

そんなことしなくても俺の頭の中の感覚が一番信用できる

お客様1人1人に事情は違うんだから、傾向値とマッチするわけがない

 

こう言われてしまうと、話は進みませんが、少なくとも個人の経験としては、データは嘘をつかず、最も説得力があると思います。

 

理解して頂ける方々で、いっそデータ主義の新たな指導団体でも作ってみませんか?笑

※9割9分9厘冗談です

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