人間は手数が増えれば増えるほど間違える可能性が高まります。
関数を上手く利用することで、手数を大幅に減らし、効率化と正確性の両方を一気に実現してみませんか?
ということで、現場運営表作りをExcelやGoogleスプレッドシートで行うことをお勧めしてきました。
関数の使い方はご説明したものの
これを全部打ち込むぐらいなら手で書いた方が早い!!
そう思わせてしまったかもしれません。
いやいやコピペ…
したらなんだか意図した通りに動かない!!
そんな事態に陥ってしまった方もいらっしゃるかもしれません。
Excelやスプレッドシートで、数式や関数内に他セルの参照(A1、M20といったセル番号)が含まれる場合、コピペすると気を利かせて自動で参照するセルの位置が変わります。
例えば以下の様に、あるセルを参照しているものを3行下にコピペすると、参照先まで3行ずらしてくれるんですね。
基本的にはこれが便利に働く場合が多いんです。
例えばVLOOKUPでご説明したこちらの数式
”=VLOOKUP(A2,’顧客リスト’!A2:V4,2,FALSE)”
これは
『’顧客リスト’!A2:V4』という範囲で、『A2(顧客番号)』と先頭列が一致する行の、『2』列目の値を教えてね
という意味でした。
例えば参加者が5名の場合、5行の参加者名簿となります。
このとき、1行目に書いた数式をコピペすると自動的に以下の様になります。
自動的に顧客番号の参照をずらしてくれるので便利ですね!
ただ…
よく見ると、検索対象の範囲までずれてしまっています。
その結果、4行目と5行目は上手く表示されていません。
これが、数式のコピペで意図した通りに動かなくなってしまう原因です。
こういった不具合はVLOOKUPやSUMIF、QUERYなど関数内で範囲を指定する必要がある場合に、よく起きてしまいます。
これを解決してくれるのが魔法のおまじない『$』なんです。
$の使い方
『$』はセルを参照する際、行番号や列記号の前につけて使います。
例えば『=A1』と書いてA1セルを参照する場合。
これを3行下、3列右にコピペすると自動的に『=D4』となり、D4セルを参照する様になります。
本当はコピペしてもA1セルを表示したい。
こんな時は『=$A$1』と入力します。
こうすることで、どこにコピペしてもA1セルが参照されます。
実際には行と列、どちらかだけを固定して参照したい場合に使用することがほとんどです。
例えば『=$A1』を3行下、3列右にコピペしてみます。
すると、『=$A4』となり、参照先の列は固定、行は自動で調整されます。
同様に、『=A$1』を3行下、3列右にコピペしてみます。
すると、『=D$1』となり、参照先の行は固定、列は自動で調整されます。
VLOOKUPの場合には以下の様にすると、上手く行きます。
”=VLOOKUP($A2,’顧客リスト’!$A$2:$V$4,2,FALSE)”
これで、範囲は常に固定され、検索対象は常にA列で固定されながらも、行は自動で移動していく、という状態を作れます。
現場運営表だけでなく、見積等の作成、様々な集計作業の際にも威力を発揮するので、是非お試しください!